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2005.02.20

ホシザクラ(その後、園芸種にホシザクラがあるのでタマノホシザクラとなった)

ホシザクラというのをご存知ですか。
写真のように、ガクがきれいな星の形をしています。
P3292513a300

 

先日、思いがけず、富山県の大原さんからメールを頂いた。
ホシザクラで検索したら、「南大沢の自然」が出てきて、2年前のページを見て、メールをくれたとのことである。
大原さんは、ホシザクラの発見者のお一人。2年前の新聞記事で、お名前は知っていた。
でも、メールを頂けるとは思っていなかったので、うれしかった。
そして、今回「仮称」が取れて、正式和名が「ホシザクラ」になったと教えていただいた。
論文も発表されて、学名も決まったそうだ。
学名は「Prunus tama-clivorum Oohara, Seriz. & Wakab.」。
順に、サクラ、多摩丘陵の住人、発見者3名のお名前です。
多摩丘陵の住人のサクラとはすばらしい名前ですね。

 

南大沢周辺だけに100本程度しかない、サクラです。
それも、新たには増えそうもない状況とか。
今年はまずどこにあるのか、近所から調べてみようと持っています。

 

ホシザクラをご存じない方のために、以下長文ですが、当時の記事を載せます。

 

***************************************************
ホシザクラ その1                  (2003/03/22)   

 

ホシザクラについて、情報としてわかったことを載せます。
新聞などの記事と、他に得た情報を元にしていますが、あくまで参考情報としてください。
ホシザクラというのは仮称だそうですが、ここではこのまま使用します。

 

大原隆明・富山県中央植物園技師や芹沢俊介・愛知教育大学教授らが新種の桜を見つけたと3月11日の朝日新聞夕刊に載った。
ヤブザクラを調べていて、形態的、遺伝的に異なっていることから新種と判断。
ホシザクラは、5弁のがくの形が星に似ていることから名づけられた。

 

ホシザクラは、南大沢周辺にのみ自生している。
都立大の構内や、南大沢団地では清水入緑地に自生し、周辺の道路際の斜面に造成時移植されたものもある。
本数は100本程度。
花は、ソメイヨシノと比べると、咲く数も少なくてあまり目立たない。

 

3月15日の朝日新聞夕刊には、「いろいろ桜」として、記事が載った。
桜の種類は300種といわれているが、野生の基本的な種は8種。
カスミザクラ、タカネザクラ、マメザクラ、エドヒガン、オオシマザクラ、オオヤマザクラ、チョウジザクラ、ヤマザクラの8種。
ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種。
観賞価値が高いため園芸種として、接ぎ木などで増やされ、全国に植えられていった。
マメザクラと、エドヒガンの雑種が、ホシザクラや、ヤブザクラ。
両者の相違点は、がく片や花弁の違い。
花弁はホシザクラでは楕円形でやや内側へ巻き込み、抱え咲きとなる。
ヤブザクラでは円形で平坦、花は平開する。
共通点は桜の染色体は普通16本なのに24本あり、種子が出来ず根の先から出た芽でクローン繁殖する。
DNAレベルでは、1万年以上前に両者が誕生したと推論される。
現在多摩丘陵にはマメザクラとエドヒガンが近接する場所はなく、マメザクラは富士山麓など高地に多い。
1万年以上前の寒冷期には分布が重なっていて雑種が出来た可能性がある。
そろそろ、ヤブザクラは咲き出したようです。
写真が撮れたら、その2として載せます。
今回は、写真便りなのに写真無しです。

 

 

ホシザクラその2                  (2003/03/29)

 

待ちかねたヤブザクラが咲き始めた。
ホシザクラを探しに出かけた。
家の周りで探してみたら、1本だけそれらしいのが見つかった。
本当にガクがきれいな星の形。
一筆書きの星。
紅色で光沢がある。
三角形で内側に巻き込んでいる。
縁に鋸歯がない。
花が楕円形で内側に巻き込んでいる。
たぶん間違いないと思うが。

 

ヤブザクラは、ガクの筒の部分は緑色で、光沢がややない。
星型とはならず、1片が三角形ではなく縁に鋸歯がある。
花は抱え咲きとならず、開いている。

 

ホシザクラという名前は、本当にピッタリだと思った。

 

 

 

 

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コメント

こんばんは。
ホシザクラ、ほんとにキレイな星の形をしていますね。
桜のような身近な花でも新種発見なんていうことがあるんですねぇ。
今年は桜を見つけたら、花の後姿をチェックして回らなくてはっ!
うちの近所にもあるといいなぁ。

しまりんさん、今晩は。
残念ながら、長池や堀之内にはホシザクラは見つかっていないようですが、探し出してください。
都立大、南大沢の3丁目が多いようですが。
咲くのは、3月の終わりぐらいですが、ことしはどうでしょう。

私は、南大沢の隣・多摩境駅近隣の片所の者です。
片所谷戸としているところにホシザクラの群生地が有り、今私たちはその地域を保存しようと東京都や町田市に要請しているところです。ホシザクラがとても珍しく絶滅植物として言われていますので、ホシザクラが貴重なサクラであることを訴えて保護地域指定を受けようとしています。ホシザクラの資料があったら下さい。ご協力をお願い致します。

長野さん、今晩は。
私でお役に立てることでしたら、ご協力したいと思います。
よろしくお願いいたします。
詳細は、メールいたします。

はじめまして。私は町田市森野の出身で今はスイス在住の者です。母と電話で話していて初めて「ホシザクラ」のことを知りました。
日本人の桜好きは世界的に有名ですが、ひと言で桜といっても本当に色々な種類があるんですね。感動です。ちなみに片所谷戸というのは町田市のどの辺りですか?母が是非一度見に行ってみたいそうです。教えていただけると助かります。よろしくどうぞ。スイスでも暖冬の影響で例年なら4月中旬に咲き出す桃がすでに満開、そろそろ桜も咲き始めています。新緑が萌え出すこれからの季節、待ち遠しいです。

みえ・ターナーさん、今晩は。
スイスからコメントありがとうございます。
徐々にホシザクラのことは知られてきましたが、まだまだ地元でも知らない人が多いですね。
場所はわかりにくいので、メールにてご連絡いたします。
片所谷戸はホシザクラを見つけにくく、南大沢3町目辺りのほうが見やすいです。
もう、今週が最後ですね。

7月19日の朝日新聞の夕刊で「ホシザクラ」のことを知りました。
サクラの新品種ということでとても興味があります。
地球上で100株しかない希少品種といって守ることも大事ですが、増やしてみてはいかがでしょうか?この「ホシザクラ」を各地の公園や緑地スペースに植えることで新たな環境保全のシンボルになるのではないかと思います。
 そのために、落葉後に「ホシザクラ」の枝を数本お分けいただけないでしょうか?唐突な意見で申し訳ありませんが、是非ご検討をよろしくお願い致します。
 また、入手可能な連絡先をご存知なら、ご紹介頂けると幸いです。重ねてお願い申し上げます。


平塚さん、コメントありがとうございます。
この記事は3年ほど前のもので、ホシザクラが話題になったのは更に2年前です。
地元では、この5年間に南大沢地区だけでなく多摩ニュータウンでいろいろ発見され始めており、また保護にも関心が高まっております。
この片所谷戸では、まったくの自然の状態でまとまって見つかったので関心も高いようです。
親木の周りに根から出てくる幼木を、公園整備などで知らずに切ることがなければ増えてくると思います。
また、ホシザクラは、東京都や八王子市の公園、分譲団地内、個人の所有地などにあるために、枝をお送りすることは出来ないのを御了承願います。
片所谷戸は、ホシザクラだけでなくゲンジホタルなどの生物の保全の為にも残したい地域と考えます。

片所谷戸(かたそやと)にはホシザクラだけじゃなくホタルもいます。今年も今がピークですので是非見に来てくださいね。

片所谷戸のホタルさん、コメントありがとうございます。

ホタルも見に行っていますよ。
今日が、観察会の日ですよね。

このブログにホタルの記事も載せていますよ。

https://minam.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_3e69.html

https://minam.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_3e69.html


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