キバナアキギリ
5、6年前であろうか、清水入緑地を歩いていると黄色い花が1株だけ咲いていて、キバナアキギリだと教えてもらった。
漢字で書くと、黄花秋桐である。
桐の花に似ている。
シソ科アキギリ属で、サルビアの仲間だと言うことだが、これにも確かに似ている。
昨日、以前と同じ所で、30本くらい狭い場所に出ているのを見つけた。
いつの間にかだいぶ増えたようだ。
低山の木陰に出ると言うことだが、午前中わずかに陽が当たるだけのところである。
花に近づいてみると、上唇から先端が紫色のメシベの花柱が長く伸びて、万歳をした形のオシベの先には花粉がたくさんついている。下の赤いのは仮オシベで花粉は出さないが、マルハナバチが蜜を舐めようと潜りこむと、ここを押してシーソーになっている上のオシベの花粉を背中につける構造になっている。
通常は、写真の左の花のように、上のオシベは上唇の中にあるのだが、右側の花はなぜか完全に飛び出ている。
試しに棒で下のオシベを押しこんでみたら、見事に上からオシベが降りてきた。
良く出来た構造である。
参考文献は、キバナアキギリで検索した関連ブログと、ピッキオ編著の「花のおもしろフィールド図鑑」です。
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コメント
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今日は~、秀さん。
キバナアキギリの名前の由来は桐の花でしたか!
又、オシベの観察の状況も興味深く拝読しました。
秀さんの所に伺うといつも面白い話が伺えて
とても博識でいらっしゃるなぁ…と感心するばかりです。
投稿: papurika | 2011.10.14 17:06
papurikaさん、こんばんは。
いやー、自分でも面白いので調べて載せているだけで、受け売りですよ。
でも、こうやって、調べて載せると忘れないですよね。
投稿: 秀 | 2011.10.14 17:23
サルビア属には葉に香りがあるものが多いのですが、この種類はどうでしたか?
アキノタムラソウに初めて出逢ったとき、事実上無香だったので少しばっかりガッカリした覚えがあります。
投稿: 黒猫 | 2011.10.14 18:57
黒猫さん、こんにちは。
葉の香りを嗅いで見ましたが、わかりませんでしたね。
今度、サルビアの葉の香りをかいでみます。
投稿: 秀 | 2011.10.15 10:02
こんにちは。
キバナアキギリは、このあたりでは意外と多く見られるようですね。花の構造は図鑑などで見ていましたが、実際に実験はしていませんでした。なかなか興味深いですね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2011.10.15 20:26
多摩NTの住人さん、こんばんは。
いつもは虫目なので、どうしても植物は苦手意識があるのですが、
良く見るとなかなか面白いですよね。
こういうのは、興味がありますね。
投稿: 秀 | 2011.10.15 22:44