ヤツメウナギ
南大沢からそれほど遠くはないのだが、一年に一度行くか行かないかの場所に行ってみた。
ゼフィルスや、変わったトンボでもいるのではないかと思ったのだが、これは残念ながら外れてしまった。
ところが思いがけないものを見ることが出来た。
夕暮れ時、小学生が四人自転車でやってきて、川を網でガサガサとやり始めた。
「何を捕っているのだい。」と聞くと、ドジョウを捕っていると言う。
容器には捕まえたドジョウが入っていた。
手慣れた手つきで泥をすくって平らにして獲物を探している。
そのうち、一人の子が、「捕れた。何だこれは、ドジョウじゃないし、ヒルじゃないよな。」と言った。
「何が捕れたんだい。」と容器に入れたのを見せてもらうと、元気良くブユンビュン暴れ回っていて良くわからない。
少し落ち着いたところで上から見ると、ドジョウより細長い。
横からも見ると、小学生の時以来見たことがなかった、ヤツメウナギのようだ。
10cmくらいだから、まだ子供である。
子供たちにヤツメウナギのようだと教えてあげたら、聞いたこともなかったみたいで、ウナギ?と聞き返してきた。
ウナギとは違う仲間で、目が八つあるように見えるのでヤツメウナギと言われているが、後ろの七つはえらだと教えてあげた。
そのうち、もう一匹同じくらいの大きさのを捕まえた。
うまいものだ。この子たちは相当な川ガキだ。
ドジョウだと言ってもおかしくないのに、これはドジョウではないとすぐ判断していた。
ちなみに、虫も捕るのかと言ったら、興味ないと即答した。
これは希少種だから、逃がしてやれよと言ったが、持ち帰ったかもしれない。
帰ってから調べてみると、脊椎動物には哺乳類も魚類も鳥類も、ほとんど顎があり顎口類と言われるが、このヤツメウナギだけは特殊で円口類と言われている。
写真が、容器に入れたのをとったのでどれも上手く撮影出来なかったが、口はこんな変な形である。
子供の時に神田川に釣りに行って捕まえたのがヤツメウナギで、この時のは30cmくらいだった。
今日のは幼体で、目も見えないとか。
検索すると燻製の様なものの販売サイトがいくつも出てくる。
そう言えば、子どもの頃身体に良いと言って、たくさん売られていたようなことを思い出した。
何とも不思議な生き物、ヤツメウナギを何十年ぶりに見て、調べてみるとこれはどうもスナヤツメのようだ。
血液中には免疫グロブリンも持っていない原始的な生き物であるとか、まだまだ不思議な事が書かれておりびっくりした。
この辺の川に、生き延びていたのにもびっくりした。
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